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博多区マンションのリノベーション③

こんにちは。

今日は設計する際にどんな図面を作成しているのかご紹介したいと思います。

今回は建具(扉)と建具の納まりの図面をご紹介します。

こんな図面↓を作成しました。建具は3方に枠があって納まるのが既製品や「普通」の納まりなのですが一手間掛けてよりスッキリとした納まりを検討しました。まるで忍者的な隠し扉の様な、壁に取っ手だけがあるようなスッキリした納まりになります。

ここで大切なのが、ただたんにスッキリしたおしゃれ感を重視しているわけではないという事です。すっきり美しく見せかつ、きちんと機能性を獲得する為には実は陰で結構な努力をする必要があります(それは月並みですが、まるで白鳥が水の中で脚を勢いよく動かしている感じ)

テクニカルな話になるのですが、通常の建具の納まりはこんな風↓に両サイドに枠が廻ってきます。

これは施工の簡易化とどんな現場にも素材にも対応できる合理性があり非常に汎用性のある優れた納まりです。しかし、あまり美しくない!笑

合理性しかなく美しいという感情はありません。

そこで、このような納まり↓を考えました。

よくあるスッキリ納まりは塗装壁の場合経年により、枠周りにクラック(細かいヒビ)が入ります↓

それには理由があって、枠と石膏ボードが突きつけられて納めてありその取り合いをパテと寒冷紗で納めているだけだったりします。木枠と石膏ボードを無理矢理くっつけているような状態になり、木は常に湿度によって伸縮を繰り返すので時間が経つにつれてそれぞれがずれて、結果クラックが入ります。

「デザインを重視しすぎて使い勝手が悪い」という言葉を聞きますが、それは「なんちゃってデザイン」の限定的な話です。意匠と機能は矛盾せず共存できます。その為には多少手間も掛かるし知恵を絞る必要があります。

そのクラックが発生しない納まりをデザインしています。薄いアルミの金物をうまく使う事で枠を消します↓

この様な納まりにする事で異なる素材を無理にくっつける必要はなく、石膏ボードもアルミも伸縮による動きが無いため安定します。

こんな感じで意匠だけじゃなく、機能やメンテナンス性も踏まえながら使用する材料の特性も考えてデザインしていきます。

豊かな経年変化を楽しむ所は自然素材を、安定した機能性を担保する為には人工素材を。そんな風に設計していきます。

とまぁ、こんな細かい面倒なことを繰り返すのがデザイナーなのですが、僕自身もバランスを取るために仕事では細かく、私生活はおおらかにを心がけていますw

ロジックとエモーションの共存。これが弊社のデザインに限らず色々なことへのアプローチスタンスです。

それではまた次回!

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